富士ヒル2022 参加レポート 2/2

イベント

2022年 第18回 Mt.富士ヒルクライム に参加してきました。
シルバー獲得までの様子を記していきます。
前編の記事はこちら

前日

富士ヒルは事前受付が必要なので前日に移動します。会場までは車で片道6時間程度はかかるため朝は4時半に自宅を出発しました。途中、鈴鹿SAと静岡SAにて休憩。静岡SAでは美味しそうな海鮮丼が並んでいましたが、ここは一旦我慢します。

渋滞にはハマらずたどり着けたため富士山パーキングに11時頃に到着。受付会場には駐車場からバスで向かい12時頃に受付を済ませました。サイクルエキスポを回っているうちに雨脚が強くなってきたため会場を後にしお昼を食べに行きます。富士吉田名物の吉田うどんはコシのある硬めの麺が食べ応えがあり好みでした。

当初は晴れていれば河口湖周辺を軽くサイクリングするつもりでしたが、あいにくの雨だったため外ライドは無しに。前日でも少しは自転車に乗っておきたかったため雨の中でも走ろうかと思いましたが、汚れて再度メンテナンスをするのが億劫だったため持参した3本ローラーで30分程度足をほぐします。道の駅の駐車場の隅で車のテールゲートを雨避けにひとり3本ローラーを漕いでいる姿は何ともシュールな光景でしたが、少しでも乗っておかないと不安だったため心を無にして漕ぎ続けました。

ローラー後は近くの日帰り温泉で汗を流して移動の疲れを取ります。入浴中も念入りに脚をマッサージして翌日に少しでも足が軽くなるように努めます。
夕飯は炭水化物多めで消化に負担がかかるものは避けたいということを考えた結果、回転寿司にすることに。肉より魚の方が脂肪が少なくご飯で炭水化物も取れるため、レース前の夕飯の最適解は寿司だと個人的には思ってます。回転寿司なら自分の好きな量に調整できることもGOODです。この日はここまで食事制限していた反動もあり結構な量の皿を積み上げてしまいました。

起床~会場

宿は会場近くのカプセルホテルに泊まりました。自分はカプセルホテル好きなので初めて泊まる場所でしたが問題なく休むことができました。この日は移動のために4時起きしていたため夜21時には眠りにつき4時頃に起床したのでしっかり7時間睡眠です。ロビーでホットコーヒーと水を飲みながら体と胃腸を起こしていきます。朝4時にもかかわらず他の富士ヒル参加者の方も多数おられ皆さん朝ごはんを食べたり持ち物の確認をされたりと各々の準備をされてました。

宿を出ると昨日の雨は上がり時折晴れ間が見えてきました。5時前に宿を出発して朝飯を食べに近くのすき家に。朝は好きな納豆ご飯と決めていたので朝定食が始まる5時に入店して頂きました。レースだからと特別なものは食べず普段と変わらない食事をすることも大事だと考えています。1時間程度のレースならば前夜に十分に炭水化物は取っているので当日の朝も普段通りの食事量で十分だと思っています。

朝飯後は会場の駐車場へ向かいますがこの駐車場へ入るだけでかなり渋滞しておりました。駐車場は前日と同じ富士山パーキングを事前に予約しましたが、最終的に中に入るまでに30分近くかかったと思います。入り口で係員の方が1台1台参加者の予約画面を目視で確認しておられましたのでそれは時間がかかります。この点は来年以降改善して欲しいことのひとつです。自分は第6ウェーブでの出走でスタートは8時10分でしたので時間に余裕があったので良かったですが、あの渋滞の様子ではスタートに間に合わなかった方も結構いたのではないしょうか?

6時頃に駐車場へ入場しゆっくり着替えや荷物の準備をして3本ローラーでアップをします。20分程漕いで一旦心拍を上げて体を温めておきます。更に以前購入しておいたアップ用のオイルを足に塗りマッサージしておきます。実際このオイルでタイムが縮まるかどうかは分かりませんが、自分はこのオイルの香りで緊張した気分がだいぶ和らいだためリラックス効果を感じただけ購入した価値があったと思います。

時間に余裕をもっておきたいため7時半前に富士北麓公園へ向かいます。会場へ到着するとそこには検温と体調チェックシートを確認するための長蛇の列ができていました。列の割にはサクサク進んではいましたがそれでも10~15分程度は検温を終えるために時間がかかったかと思います。事前の体調チェックシートを忘れた場合でも、列の入り口に記入用紙が置いてあるためこの点は安心でした。自分はスマホのチェック画面を係りの方に見せてOKをもらいました。

検温も終わり会場に入れたのは7時40分頃。体調チェックシートで使用したスマホとスタートまでに羽織っていた防寒用のウェアを当日用の荷物預り場所へ預けます。タグに自分のゼッケン番号を書いて荷物に括り付けゼッケンごとに仕切られた棚に置いておくスタイルでした。荷物を持ち出す際はウェアやヘルメットに貼り付けてあるゼッケン番号を係りの方に照合してもらわないと持ち出せないため、勝手に荷物が持ち出される心配はなさそうです。預ける際も並ばずに直ぐに預けられたため助かりました。

荷物預かりと対照的に長蛇の列ができていたのがトイレでした。仮設トイレが10台近く設けてありましたがどの列も5名以上は並んでおり最低5分は待たないと自分の番が回ってこないように見えました。

ここまで読んで頂いて分かるかと思いますが、当日はどこに移動するにしても待ち時間が伴います。これは参加人数が多い富士ヒルでは仕方のないことですし、逆にこれだけの人数でもシステムがしっかり機能しているためかなり円滑な運営だと感じました。それでも時間がかかる場面がいくらか出てきてしまうため対策としては『時間に余裕を持って行動する』に尽きます。待つ時間が嫌だからとスタート10分前に会場についても絶対に間に合いません。せっかくこれまで準備をしても当日狙った時間にスタート出来なければ全てがダメになる可能性もあります。心に余裕をもって行動しましょう。

この日の富士北麓公園付近(河口湖)の天気は早朝までは雨で午後になるにつれ天気が回復していく予報でした。主催者選抜の方々の出走時間には路面は濡れている状態でしたが、自分がスタートする8時過ぎには路面もしっかりドライコンディションになっていました。念のため事前にveloTozeを購入していましたがこの日は使わずに出走です。

走る時間帯は北風予報だったため序盤~中盤は追い風、進行方向が変わる4合目からは向い風の様相でした。斜度が厳しい序盤で追い風なのは個人的には好条件でした。林道の中を走るヒルクライムと違い富士ヒルは周りに樹木が少なく勾配も緩く速度が出やすいため風がタイムに大きく影響します。試走の際は4合目までは終始向い風だったためその時よりは良い気象条件だと言えそうです。

レース開始

第6ウェーブ出走の15分前にはスタート地点付近で待機していました。たとえ自分の出走するウェーブの時間帯に出発できずとも後ろのウェーブならば後から出走することもできるようで、出発に間に合わなかった方達がちらほら自分の周りにもいらっしゃいました。待機中に周りにシルバー狙いの方がいないか観察していましたが正直あまり分からずひとまずはソロで出発することに。

いよいよ8時10分の第6ウェーブ出走時間が近づいてきました。どの位置でスタートしようか迷いましたが混雑して速度が遅くなることを懸念してなるべく前方で出発することにしました。前から10番手くらいの位置に並び出走カウントダウンを聴きながら、『この1ヵ月長かったけどいよいよ本番か…。』と思いを巡らせます。

8時10分、第6ウェーブのスタートです。富士北麓公園からスバルライン入り口の胎内洞窟入口交差点まではタイム計測はないため待機中に固まった足をこの区間でほぐします。交差点を曲がり計測開始地点に入ったところでレース開始です。シルバー獲得には平均時速で19.2km/h以上の速度で入る必要があるため序盤の斜度がある1合目までは約18km/hで走り、以降のゴールまでを20km/h以上で走るように意識しました。パワーメータを付けていない自分にとって目標となるのはサイコンで見る『時間・距離・速度・平均速度』です。心拍も見ていますがあくまでペースメイクの参考程度でした。

第5ウェーブを遅れて出走した人がまばらにいましたが、第6ウェーブの前方で出走したことで大きな混雑には巻き込まれずに済みました。あまり飛ばし過ぎないように意識しながらも平均速度18km/h以上を意識してペダルを回します。シルバー狙いのトレインの方がいないか探しながらもソロで走ることを覚悟し始め平均速度も18km/hを下回り早速厳しい展開に。

しかし走り始めてすぐに心拍がここ数ヶ月で最も良い値が出ており『今日は体の調子良い!』と確信。ひとまず平均18km/hを意識してソロライドをしていると、3km付近で後方から良いぺースの3人組の方が来られたのでこのトレインに乗らせてもらいます。最後尾から話を聞いていると、このトレインはシルバー狙いの方だと分かりしばらく一緒に走らせて頂くことに。1合目までの斜度が厳しい区間を先頭で走っていた方がかなり良いペースで引いてくれたため5km地点で16分10程度とシルバータイムから約1分のマージンが出来ました。

1合目付近を過ぎて斜度が緩んでくると先頭交代されて別の方が前を引くことに。この方も序盤は良いペースでしたが斜度が緩んでいる割に速度がそこまで上がりません。恐らく斜度が厳しいほうが得意な方なんだと思われます。10km地点で32分10秒程度と5kmまでのマージンを1分失っていました。このタイム表はシルバーラインから1分余裕を入れてあるためこのタイムから遅れても多少余裕はあるものの、4合目からは向い風で確実にペースが落ちると思い、このままだと余裕がないと判断しここで先頭に出てペースをあげることにします。

先頭に出てから15km地点まではレース中で一番心拍を上げて必死にもがきました。とにかく無心で先頭を引き続けていましたが、15km手前で疲れが出てきたため先頭交代してもらおうと振り返ると、なんと10kmまで一緒だったトレインの方々がいない!どうやら途中で千切れてしまったようで代わりにピナレロ乗りの方が1人後ろにいました。ひとまずこの方に先頭交代してもらいますがペースを上げすぎていたため、この方のペースに付いていけずすぐに千切れてます。ここからしばらくソロで辛抱の時間でした。15km地点で47分45秒程度とシルバータイムから約20秒のマージンでした。

辛抱強く漕ぎ続けていると先ほどのピナレロ乗りの方に追いつきました。心拍も落ち着いたためピナレロ乗りの方を後ろに引き連れ再び先頭で走ります。先頭交代して欲しい気持ちもありましたが後ろにいてくれるだけで空気抵抗面では有利になるためマイペースで上り続けます。17km地点の4合目地点まで来たところで進行方向が大きく北向きへ変わります。途端に結構な向い風を受け天気予報が正しいことを確信しここからは耐える時間帯となります。19km地点の最も斜度がある山岳スプリット区間も失速を最小限に抑え20km地点で1時間3分30秒程度とシルバータイムから約30秒のマージンでした。

残り4kmとなり後は終盤の平坦区間とゴール直前の上り区間となりました。4合目からの向い風も前に走っているライダーの後ろに入るようにし、追い抜くときだけ右側を走るように意識すると楽に走れること気がつきました。少しでも早く走れるように努めてようやく最後の高速平坦区間に入りました。平坦だけあり特に向い風がキツく感じて思うように速度が出ない中、ここでずっと後ろにいたピナレロ乗りの方が前に出て先頭に!これはかなり有難く最高のタイミングで前に出てくれたため2人で平坦区間を走り抜けることが出来ました。結構な速度で走っていたつもりでしたがストラバの記録を見直すとソロで試走した時より唯一遅いタイムでした。やはりこの日は結構な向い風だったようです。

平坦区間を抜けてラストの上りへ入ります。最後の最後で平均6.8%は厳しい斜度ですが残り600mなので全力で踏み抜きます。苦しい区間でしたが必死にペダルを回しようやくゴール!
タイムは…手元のサイコンで1時間13分35秒。計測誤差を考慮しても確実にシルバーは大丈夫。ここでようやく力が抜けて気持ちが軽くなると同時に達成感がこみ上げてきました。

レース終了後

充実した達成感を噛みしめつつ下山の準備をしていきます。せっかくなので自転車や富士山を記念撮影したいところでしたがスマホは麓に置いてきているため撮影はできず。別のカメラなどを予め預けておけば良かったです。下山準備をしていると下山パトロール隊に協力してくれないかと打診があったため快諾。下山のグループに混じってスピードを出し過ぎたり反対車線に飛び出す方を注意するのが下山パトロール隊とのこと。パトロール隊だと分かるようにヘルメットキャップをもらい、無事皆さんと共に安全に下山しました。

下山後は表彰対象の方以外は自由解散となるため戻り次第帰宅の準備をします。同じく富士ヒルに出場していたライド仲間と結果報告をしつつ、片づけを済ませた後にお昼を食べに近くのマクドナルドへ。レースが終わって最初の一口がこんなに美味しいのかと味を噛みしめて頂きました。ハンバーガーを食べつつ速報のネットタイムを確認すると、結果は1時間13分31秒でした。シルバー獲得が確定し食べていたハンバーガーがより一層美味しく感じました。この日食べた味は忘れないと思います。

皆様へ御礼

ここまで長々と読んで頂きありがとうございます。目標であった『富士ヒル シルバー獲得』を成し得たのは、ひとえに富士ヒル大会関係者の方々、レースを共に走った選手やこれまで練習に付き合ってくれたライド仲間の方々、そして応援してくださった皆様のおかげです。ありがとうございました!
とても充実した週末でした。

試走時の五合目より

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