2022年 第18回 Mt.富士ヒルクライム に参加してきました。
結論から述べますと『シルバー獲得!』
充実の内容となったレースでした。
久々のヒルクライムレースのレポートを記しておきます。
参加動機
ヒルクライム好きとしては一度は上ってみたい山は『富士山』『乗鞍』が二大巨頭ではないでしょうか?それぞれ『日本一高い山』と『自転車で行ける日本一高い山』として自転車乗りを魅了する場所なのは間違いないでしょう。
今回は『日本一高い山』こと富士山で行われる日本最大規模のヒルクライムレースである『Mt.富士ヒルクライム』に参加することにしました。やはり日本一の山を上ることは自転車乗りのステータスと言えるでしょう。いづれは乗鞍も行ってみたい場所ですが、まず今年は『富士ヒル』への参加を決めました。
それと『自分の実力がどの程度のものなのか?』
富士ヒルにはフィニッシュしたタイムに応じた【フィニッシャーリング】と呼ばれるものがあります。
設定されたタイム以内に完走するとカラー別のリングが贈られます。各々の目標を設定しやすくモチベーションアップへ励みになります。
プラチナ | 60分(1時間)切り |
ゴールド | 65分(1時間5分)切り |
シルバー | 75分(1時間15分)切り |
ブロンズ | 90分(1時間30分)切り |
ブルー | 完走を果たした全員へ |
自分の実力が分からなかったのでまずは【ブロンズ】を目標に練習していくことにしました。
GWに試走
【ブロンズ】を目標にするにしてもまずは自分の実力がどの程度なのか知る必要があります。
富士ヒルは6月開催なのでGWに一度試走へ行くことにしました。
試走当日は快晴で暑いくらいの陽気でした。前日までは寒かったようですがこの日は5合目でも気温15℃ほどと防寒も少なめで良さそうでした。
車で試走に来られる方は富士山パーキングに駐車してくださいとのことでしたので、そこからまずはスバルラインの入り口をめざします。料金所を通過していざ計測開始。この日は天気も良かったため多くの方がスバルラインへ上っておられました。
スバルラインは1合目までの序盤が一番斜度がキツイと事前に調べておいたので序盤抑え目で以降は成り行きにできる限りで走ります。この日は気温が高いこともあり南風基調だったため20km地点の箇所までは終始向い風だった気がします。スバルラインは基本北側から南側へ向かって5合目を目指すルートのため南風だと向い風となります。おおよそ20km地点からは折り返すため南側から北側へ上ることになります。
この日のストラバのタイムは『1:16:04』。ブロンズは問題なしでシルバーに手が届くかどうかといったタイムです。この時は『残り1分なら本番はシルバーいけるか?』と浮かれておりました。しかしMt.富士ヒルクライムの実際のレース距離は『24km』。このストラバのセグメント区間は『23.4km』。そう、ストラバのセグメントは料金所からの距離で、実際のレースではスバルラインの入り口がある交差点からの計測となるため、実際はこのストラバのタイムに1.5~2分プラスしたタイムが本番に近いタイムとなります。
この結果を加味すると本番での換算タイムはおおよそ『1時間18分』程度と言えます。シルバーを獲得するには『1分』ではなく『3分』の短縮が必要です。スバルラインを上ったのは今回が初めてとはいえ3分の短縮はなかなかに難しいと言えるでしょう。
とはいえこの試走で得たものはかなり大きく、現状の実力把握以上の収穫があったと言えます。
〇駐車場の場所
〇駐車場から会場(富士北麓公園)までの道のり
〇スバルラインの計測開始地点
〇スバルラインの路面状況
〇スバルラインのコースレイアウト(斜度だけでなく方角なども把握でした)
ざっと上げただけでもかなりの多くの収穫がありました。しっかりタイムを狙いにいくならば改めて試走は大事だと思いました。思い返すと試走無しではシルバー獲得は難しかったと思います。
試走を終えて目標を【ブロンズ】⇒【シルバー】へ切り替えて練習していくことにしました。
自転車の準備
使用する自転車はもちろん『BOTTECCHIA EMME4 SUPER LIGHT』です。
レースですので自転車もできる限りの準備をしました。
<タイヤ>
PIRELLI(ピレリ) Zero Road 24C ⇒ Panaracer AGILEST(アジリスト) 23C
タイヤはパナレーサーの新作『AGILEST』の23Cにしました。このタイヤは新しいETRTO(エトルト)規格に基づき設計されています。つまりボーラワン(C17)に23Cを履かせた際にちょうどタイヤ幅が23mmになるように設計されています。以前どこかのサイトでタイヤ幅はリム幅より気持ち小さめにすると空力が最大になると見かけたことがありましたので、今回使用予定のホイールであるボーラワン(内幅C17、リム幅24.2mm)にアジリストの23Cを装着すれば正面からの空気抵抗は最も小さくなると考えられます。重量面でも25Cより23Cの方が10g軽量ですので今回は23Cをチョイスしました。
数値は公表されていませんが最新のレーシングタイヤということで転がり抵抗値もそれなりに良いと思われること、既に使用した方々の評判が上々だったことも決め手の一つでした。ピレリから交換で前後で約40gの軽量化です。アジリストにはノーマル版の『AGILEST』のほかに軽量に特化した『AGILEST LIGHT』もリリースされていますがレース後の継続使用も考えノーマル版を選びました。
<チューブ>
LifeLine ブチルチューブ ⇒ WOLFPACK レボループ TPUチューブ REVO.RACE ULTRA
使用ホイールはボーラワンのクリンチャーモデルのため、今回はチューブも軽量チューブを選択しました。チューブは軽量に定評のあるポリウレタンチューブをチョイス。ラテックスチューブも選択肢の一つですが重量と耐パンク性はポリウレタンチューブの方が勝っていると思ったためこちらを選びました。もれなく財布の軽量化。
普段愛用しているライフラインのブチルチューブはコストパフォーマンスは最強ですが重量がそれなりにあるため、チューブ交換でかなりの軽量化ができました。1本で92g差ありますので前後で約180gの大幅な軽量化となりました。タイヤと合わせてリム周りで100g以上の軽量化は走っていても違いを感じられました。
<クイックリリース>
カンパニョーロ純正 ⇒ LifeLine チタンクイックリリース
普段はカンパニョーロ純正のクイックリリースを使用していますが今回は軽量なチタンクイックリリースをチョイス。純正品は固定力に安心感がありますが重量がそれなりにあります。チタンクイックリリースは固定力に若干不安があるので普段使いはしづらいですが、ここ一番の短時間の使用には問題ありません。
<ボトルケージ>
Tacx Ciro ⇒ ELETE Leggero
重量としては大きくないですがボトルケージもELETEの軽量ボトルケージへ変更して13gの軽量化。ボトルも同じくELETEのFLYボトルを使用します。こちらも軽量ボトルとして有名です。ボトルを付けると空力面で有効だと聞いたことがありますので、今回は飲まないとしても1本は装着していくことにしました。
<バーエンド>
ねじ込み式 ⇒ 差し込み式
同じリザードスキン製ですが2つで約7gの軽量化です。
<サイコンマウント>
レックマウント ⇒ ステム固定
レックマウントは普段使いには最高ですが金属製のため重量があります。重量面ではステムへバンド固定する方式が最も軽量となります。サイコンもシリコンカバーなどは外して出来る軽量化は全て行います。
出来る限りのカスタムを行い重量はボトルとサイコン無しで6.6kgまで軽量化。
洗車も念入りに行いチェーンオイルもレース用のものを挿して臨みました。
トップチューブにシルバー参考タイムも貼り付け自転車の準備は万端です。
当日までの練習
自転車がばっちりでも結局は乗る本人次第で結果は大きく変わります。
今年は大まかに下記のようなスケジュールで臨んでいきました。
〇3月頃~ 少しずつ高強度を増やして体に刺激を入れていく
〇4月頃~ 乗り込み量を増やして基礎体力をアップ
〇5月前半(GW)~ 連休を利用してロング中心の基礎体力・筋力の底上げ
〇5月後半~ 上りメインのヒルクライム練習
ストラバの履歴を見ると3月から5月にかけてしっかり乗り込みが出来ました。
GWは親戚のいる長野にてソロライドでひたすらに走ります。
5月はGWでのブーストもあり月間1200kmと個人的には十分な乗り込み量でした。
5月後半は六甲山メインのヒルクライム練習を行い、距離よりも獲得標高を重視した乗り込みを行います。大会前週は六甲ではなく神河町にある峰山高原へ最後の上り練習へ行きました。ですがゴールラスト3kmで失速し散々な結果に。これまでの乗り込みの疲労が溜まってきていたのもありますが、大会前に自信を失いかけます。しかし更に前週の岩谷の上りではベストタイムに近いところまで行けていたので確実に状態は良くなってきている!と信じてこの日は気落ちしながら帰宅しました。
大会前の計量では自分の中での良値になっていました。大会前1ヶ月からは毎日筋トレもやり続けてきたので体重は1kgの微減でしたが体脂肪率は1か月で3%近く減少に成功。しかし体脂肪率1桁台へ減量できる人は本当にすごいと思います。
こうして準備をして臨んだ初めての富士ヒル。
前日と当日の様子を記した後編はこちら。
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