今週のワールドツアーレース振り返り 2022/4/16

レース情報

今週もカンパニョーロ使用チームの活躍を振り返ります。

先日アルデンヌクラシック開幕戦の アムステル・ゴールドレース(2022/4/10)が開催されました。

また、ワールドツアーレースではありませんが、ツアー・オブ・ターキー第4ステージにて、
BOTTECCHIA使用チームのエドゥアルド・セプルベダ(イタリア、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ)選手がステージ優勝したので、そちらの紹介もしたいと思います。

アムステル・ゴールドレース

『アルデンヌ・クラシック』の開幕戦 アムステル・ゴールドレース(2022/4/10)に開催されました。
主にベルギーのフランドル地方で開催される『北のクラシック』が終わりを告げると、ベルギーのワロン地方でアルデンヌ・クラシックが幕を開けます。
今年はアムステル・ゴールドレースの翌週にパリ~ルーベ(2022/4/17)が開催される変則スケジュールですが、アルデンヌ・クラシックが始まると本格的に春レースが来た感覚を実感します。

今年で56回目開催となるアムステル・ゴールドレースは、オランダ開催唯一のワールドツアーレースで、ベルギーとドイツに隣接した丘陵地帯を舞台にしたレースです。昨年はコロナの影響で周回コースで開催されたものの、今年は例年通りのコースレイアウトに戻っています。

レースの特徴は『1000のカーブ』と呼ばれる複雑なコースレイアウトで、33か所の短い上り(ベルグ)と名もない無数の上りとカーブが設定され、標高の高い箇所でも350mにもかかわらず獲得標高は約3500mとアップダウンの厳しい254.1kmのレースです。

ProCyclingStats
ProCyclingStats

レースはまず7人の逃げグループが形成されます。ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)やネイサン・ファンホーイドンク(ベルギー)などの有力選手も含めたこのグループは終盤まで協調体制を築きながらレースを進めます。

レースの大半は比較的平穏に消化されていったものの、残り約100km近くになるとマチュー・ファンデルプール(オランダ)擁するアルペシン・フェニックスが集団を活性化すべく早いペースでのけん引を続けます。2019年に劇的な勝利を見せたファンデルプールですが、今年はどうでしょうか。

残り50km付近になるとイネオス・グラナディアーズがメイン集団をハイペースで引き始めます。ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)とトーマス・ピドコック(イギリス)のダブルエースで臨んだイネオスは、ベン・ターナー(イギリス、イネオス・グラナディアーズ)の15kmに渡るけん引で一気にメイン集団を小さくし逃げグループを吸収します。

残り33km地点にある30番目の上り『ケウテンベルグ』ではティシュ・べノート(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)のアタックにより、精鋭グループが形成されます。ここにはクフィアトコフスキとピドコック、ファンデルプール、シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)、マイケル・マシューズ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)、そしてマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)などエースクラスの選手たちが入ります。

10名の追走集団との差が開いたり縮まったりを繰り返し、途中のベルグでも激しいアタック合戦が繰り広げれらます。すると残り22kmの最終周回に入るフィニッシュラインの箇所でクフィアトコフスキが抜け出しをはかり、この動きに集団は一度お見合い状態になってしまいます。この抜け出しに唯一追いついたのはブノワ・コスヌフロワ(フランス、AG2Rシトロエン)のみでした。

協調体制をみせ快調にローテーションをする2人は追走から20秒差を稼ぎます。対して残った先頭集団は互いの出方を伺う様子が散見され、なかなかペースが上がらない状況が続きます。途中、べノートやエドワード・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス)が抜け出しをはかる場面もありましたが決めきれないままレースは消化されていきます。

残り1.8km地点でファンデルプールが渾身のアタックを仕掛けます。2019年の再現を狙った強烈な攻撃でしたがこの日は決定打とならず、前2人との差は最後まで詰まりませんでした。勝負は残り500mで2人によるスプリント勝負に持ち込まれます。先頭コスヌフロワ、後ろにクフィアトコフスキという並びで残り200mでコスヌフロワがスプリントスプリントを開始!残り100mでクフィアトコフスキが横に並びますが差をつけることが出来ません。最後は2人によるハンドル投げ勝負に!結果は映像を見てもどちらが先着したか分からないほど僅差の結果になりました。

ゆっくり見てもどちらが先着したか分からないほどの接戦でしたが、勝利を告げられたのはコスヌフロワ!…でしたが、その直後の正式な写真判定でクフィアトコフスキがなんとタイヤ差で先着したという結果に!絶妙なタイミングでのハンドル投げでクフィアトコフスキが2015年以来2度目のアムステル・ゴールドレース勝利となりました!3位にはラストで単騎で抜け出したべノートが入りました。

GCN

ツアー・オブ・ターキー 第4ステージ

ツアー・オブ・ターキー(2022/4/10~4/17)はトルコを周る8日間のステージレースです。トルコ大統領府がメインスポンサーを務めるこのレースには、ワールドチーム6チームとアルペシン・フェニックスやアルケア・アムシックなどの強豪チームが集結しました。

山頂フィニッシュの第4・6ステージを除き、平坦ステージが中心のレースのため多くのスプリンターが勝負を繰り広げます。今年は体調不良から1ヵ月ぶりに復帰したカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)やナセル・ブアニ(フランス、アルケア・サムシック)、ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)など有名スプリンターが参戦しました。

第1ステージはカレブ・ユアン、第2ステージカーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)、第3ステージはフィリップセンがそれぞれスプリント勝利しました。フィリップセンは第1・2ステージで2回2位に入っておりようやく第3ステージでの勝利となりました!

第4ステージはスピル山にフィニッシュする146.2kmの本格山岳ステージです。最後は1級山岳マニサ(距離14.2km/平均7%)を目指す総合争いを左右する重要なステージです。

この日は地元チームを含めた8人の逃げが決まります。メイン集団はナイロ・キンタナ(コロンビア)擁するアルケア・サムシックがけん引を続けます。キンタナは第2ステージで落車し総合タイムで大きく遅れているため、何とかステージ優勝は欲しいところです。

当初の思惑通りにスピル山の麓で逃げグループを吸収したメイン集団はまずカレブ・ユアンが先頭を引いて登坂を開始します。人数が絞られた集団からは残り10km地点でまずニコラ・エデ(フランス、アルケア・サムシック)がアタックを仕掛けます。この動きは吸収されますが、直後にキンタナがペースアップを図り更にレースを厳しい展開にしていきます。

活性化した先頭集団からは散発的にアタックがかかりますが、勾配が緩いため各選手も決定的な動きになりません。そんな中でエドゥアルド・セプルベダ(アルゼンチン、ドローンホッパー・アンドローニジョカトリ)が飛び出し遂に先頭集団から抜け出すことに成功します!

20秒差をつけたセプルベダに対し、協調体制が取れない先頭集団はペースが上がりません。最大11%の急勾配区間もクリアし最後まで踏み抜いたセプルベダがそのままフィニッシュラインを通過し見事に勝利しました!そしてこの勝利でセプルベダは総合首位にも浮上しました!

CorVos

見事な勝利でドローンホッパー・アンドローニジョカトリBOTTECCHIAに1勝をもたらしてくれました!やはり自分の使用するバイクブランドを使っているチームの勝利は嬉しいですね!しかも今季からドローンホッパー・アンドローニジョカトリはカンパニョーロ使用チームになりましたので嬉しさもひと際です!

今後のワールドツアーレース予定

遂に『クラシックの女王』ことパリ~ルーベ(2022/4/17)が開催されます。
女子レースも4/16に開催されますので必見です!

アルデンヌ・クラシック2戦目、ラ・フレッシュ・ワロンヌ(2022/4/20)が開催されます。
またアルデンヌ最終レースでモニュメント3戦目、リエージュ・バストーニュ・リエージュ(2022/4/24)も開催予定です。

今後もレースを楽しみつつカンパニョーロコンポーネントの使用チームを応援していきます!

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