サイクルモードライドin大阪2022に行ってきました。
カンパニョーロさんの企業ブースでグラベルコンポーネント『EKAR』の試乗ができました。
普段カンパニョーロコンポーネントを使用している目線からの感想を述べていきます。
カンパニョーロ展示
カンパニョーロさんのブースで展示用のスーパーバイクが飾られておりました。
コンポーネントは『スーパーレコードEPS』、ホイールは『ボーラウルトラWTO』、更にボトルケージまでフルカーボンのカンパニョーロ製という最高のパーツセレクションで構成された一台でした。
カンパニョーロ好きにはたまらないバイクでしたので写真にてお楽しみください。
外観
まずはEKARの外観を見てみましょう。
まず目を引くのはフロントシングルゆえクランク周りがスッキリとした見た目となっています。
EKARはカーボンクランクを採用しておりますので、ひと際クランクの美しさが引き立ちます。
フロント歯数は38T or 40Tから選択できます。
スプロケットは13段で最大歯数は36T or 42T or 44Tから選択できます。
そして注目は最小歯数がサイズの9Tという非常に小さいサイズの歯数が用意されている点です。
これによりフロントシングルながら非常にワイドなギア選択を可能にしています。
リアディレーラーはカーボンとアルミを適所に使用した堅牢さを重視した設計となっています。
ロード用コンポーネントに比べ質実剛健な造りの印象を受けます。
ブラケットは12速用のロード用コンポーネントに共通する点も多いですが、
あらゆる場面でも確実に変速ができるように、シフトダウンレバーが独特の形をしていたり、
シフトアップレバーもロード用より大きめに設計されています。
使用感
シフト機構がリアのみのため左レバー側の見た目や扱いやすさが印象的でした。
右レバー側は独特な形状に見た目は戸惑いつつも、ブラケットポジション、下ハンドルポジションのどちらからでもシフトダウンレバーにアクセスしやすく考えられた設計なのが分かります。
またシフトアップ・ダウンともにロード用よりもクリック感が強く、確実に変速したかどうか指で感じやすいフィーリングになっていると思いました。言い方を変えれば変速の初動が少し硬めと言った感じですが、変速自体が重いわけではなく変速ミスやチェーン落ちなくスパスパと変速は決まります。
気になったのは、変速にはカンパニョーロお得意のウルトラシフトが採用されていますが、シフトアップ(ギアを軽くする)は3段変速が可能なのに対し、シフトダウン(ギアを重くする)には非対応な点です。
グラベルでは一気にギアを重くする場面はない想定か、シフトミスで一気にギアを重くすることを防ぐ目的があるのかもしれません。個人的にはどちらも多段変速に対応して良かったのではないかと思います。
ちなみにカンパニョーロコンポーネントでは、
【シフトアップ】⇒ギアを軽くする
【シフトダウン】⇒ギアを重くする
となっており、シマノのシフトアップ・シフトダウンとは逆に対応しています。
少々ややこしいですが、このサイトではカンパニョーロ商品の紹介の際には、カンパニョーロ基準に用語を合わせておりますのでご了承ください。
カンパニョーロブースの方に聞きましたが、ブラケットは基本ロード用と同じ形状としているとのことですが、なぜかEKARの方が扱いやすい印象を受けました。重量はロード用の方が軽いですし感覚の問題だったと思いますが、シフトレバーの有無などで多少握りの感覚が異なる印象が出たのかもしれません。
またクランクの先端に保護目的の専用ゴムカバーが付いているのが地味に嬉しいポイントです。
グラベル走行しているうちに決して安くないカーボンクランクが傷ついてしまうのは悲しいので、
こういったメーカの配慮はさすがと言えます。
コンポーネントとは関係ないですが、試乗車にアッセンブルされていた『シャマルカーボン』がとても良かったのが印象的でした。カンパニョーロのホイールでは最大の内幅21mm(C21)のワイドリムにチューブレスタイヤと相まって乗り心地がとても快適でした。
エンデュランス用ホイールの名は伊達ではなく、値段もカンパニョーロのカーボンホイールとしては低価格に設定されているのも嬉しいところです。この試乗車のようにグラベルバイクやエンデュランスロードに合わせると相性が良さそうです。
まとめ
13速というインパクトのある内容でデビューしたEKARを使用した感想でした。
実際に使用してみてグラベル用としてかなり考えられたコンポーネントセットだと感じました。
シフトレバーの形状、クランク先端のゴムカバー、ただカーボンを採用するだけでなく耐久性を考慮した素材選定など完成度が高いコンポーネントです。
試走でグラベルロードを走れなかったので、このコンポーネントの真の実力を引き出せなかったのが残念でしたが機会があればまた乗ってみたく、そして乗り手を楽しませてくれるコンポーネントだと思いました。
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